当センターの塚田和明教授らの研究チームは、アインスタイニウム(254Es)を用いた実験で、励起エネルギーの増加に伴い非対称核分裂が増加するという、従来の理論では説明できない新たな核分裂現象を発見しました。
本研究では、254Esに高エネルギーのヘリウム(4He)ビームを照射し、258Md(メンデレビウム)を生成しました。この258Mdの核分裂を調べたところ、励起エネルギーを15~18MeVに上げると、非対称核分裂が増加するという、従来の理論とは逆の現象が観測されました。この発見は、超重元素や中性子過剰核の核分裂特性を示すものであり、元素の存在限界や宇宙での元素合成の理解を深める手がかりとなると期待されます。
この成果は、超重元素の存在限界や宇宙での元素合成の理解に大きく貢献することが期待されます。

研究に関すること:
東北大学先端量子ビーム科学研究センター
教授 塚田 和明(つかだ かずあき)
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東北大学大学院理学研究科物理学専攻
准教授 岩佐 直仁(いわさ なおひと)
TEL:022-795-6449
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報道に関すること:
東北大学大学院理学研究科広報・アウトリーチ支援室
TEL:022-795-6708
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