2022年6月30日(木),原子力規制庁 放射線規制部門から5名の方々がセンターを視察しました。放射線規制の担当者が放射線利用と管理の「現場」を経験することで,よりよい放射線安全行政につなげようというものです。
最初に講義室でセンターの概要と放射線管理の現状・問題点について紹介があり,その後,管理区域へ。サイクロトロン本体室やビーム照射室,排気設備,排水設備などを目近に見ていただきました。
後半は,現在建築中の次世代放射光施設「ナノテラス」の視察に向かいました。線型加速器や蓄積リングなど,組み立て途中の装置を見ながら,それぞれの専門家から説明を聞くことができました。今回の東北大学とナノテラスの視察では活発な質疑討論が行われ,放射線の安全を担う者にとってたいへん有意義な時間となりました。
ナノテラスの整備・開発主体である量子科学技術研究開発機構(QST)と東北大学は,包括的連携協力協定,次世代放射光施設の整備及び利活用に係る連携協力協定を締結しています。これに基づき,放射線管理の分野では,QSTの次世代放射光施設整備開発センターと本センターが相互協力に関する連携(覚書)を結んでいます。線量評価技術の開発や従事者管理システムの連携等,わが国の放射線安全の向上に向けた取り組みを推進してまいります。
なおこの視察は,大学等放射線施設協議会における原子力規制庁との意見交換会の一環として実施されたものです。