70MeVの電子線形加速器(リナック)です。1967年に300MeV電子線形加速器の低エネルギー部として建設され、震災後は第1実験室に大強度電子 ビームを供給する専用加速器として改修されました。8本の1m長Sバンド加速管および90度ビーム偏向部を含むトランスポートラインで構成されています。 第1実験室まで輸送された電子ビームはチタン窓より取り出され、コンバータでガンマ線に変換し、ラジオアイソトープ(RI)製造や放射化学などの実験に用 いられています。この電子加速器の特長は、平均電流が最大150マイクロアンペア、平均ビームパワーが10kWを超える大強度電子ビームを作り出せることです。これまでに、電子ビームエネルギー10~60MeVの範囲で運転実績があります。代表的なビーム性能を以下に示します。
Linac Energy | Modulator Repetition | Macropulse Peak Current | Macropulse Duration | Average Current |
---|---|---|---|---|
50 MeV | 300 Hz | 〜130 mA | 3.0 µs | 120 µA |
30 MeV | 300 Hz | 〜100 mA | 3.0 µs | 90 µA |